“Libera Me” From Hell
うーむ。
”Libera Me” From Hellは、ラップは漢の魂だ! という曲のバリエーションが四曲あり、その最後のバリエーションになります、要はグレンラガン26話のカミナとシモンの再会シーンでかかる曲です。
サントラもざっと聴きましたけど、やっぱりこの1シーンのために見てたんじゃねえかって気がしてならん。
ビルドゥングスロマンは、マジにロマンな訳です。何故か、一流とされる作家の一流とされる作品であっても、意外と失敗してたりする。
最近の作品にゃあ、特に見かける事は少なくなりました。理由は簡単、引っ張る人と、引っ張られる人が必要で、今は男が男に引っ張られる事に魅力が
感じられないからです。その代わりにどうも、女の子に守られたいってのが出てきたみたい。か弱い少女に守られたいって願望は、00年代少年の願望のようで
すが、はてさて、それはビルドゥングスロマンたりえるのかしら。
まあ、そこは最近の作品でも心得ているようで、キミに守られる僕が、キミを守る僕に最後はなっていくのが最近の良い作品とされる作品の条件ですねえ。
まあ、ちょっと考えるとね、キミに守られる僕は母性なんじゃねえの? とか、キミを守る僕も支配欲なんじゃねえの? とか言う事になりますが、やっぱジェンダーもあるのかなあ、と僕は思ってます。
男女同権て奴。守られる僕と、守るキミが等価なんですが、そこからの脱却は「僕は男なんだな」だけでは弱い。小学校高学年から中学生くらいは、女
の子の方が成長が早いのですが、そこから男の子の身長の方がぐんぐん伸びる。そのぐんぐん伸びる辺りで、ついでに立場が逆転する、くらいの自然さじゃない
と、最近の意識には合わないんじゃないですかねえ。性差だけが重要じゃない、自然な流れが重要という。
でもね、キミを守る僕もいつか飽きられる時が来ますよ。
そして、僕はキミを守る僕よりも、アニキを超えるダチ公に惹かれる。
偶像なんすよ、確かに。言葉も空虚。足下も覚束無い、ただ胸張ってありもしない自信を盾に、デタラメを言うだけ。
でも、それ判ってるんだよなあ。
「忘れたのか。俺の無茶に中身をくれたのはお前なんだ。俺の薦めに中身をくれたのは、お前なんだよ」
セリフに頼りすぎる、と言われていましたが、僕はこのセリフは好きなんです。人間的な弱さが見える。実はカミナも人の子だったけれども、精一杯胸を張っていたのだなあと思える。
僕は虚栄を嫌います。虚栄には裏付けが無いから。虚栄も虚勢も、格好が悪いから。
でもまあ、かっこわるくても良いんだよなあ。現実に虚勢張る奴は向こう臑蹴り飛ばしてやりたくなりますが。
それにしてもなんだか、グレンラガンがなつかしいな。
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